Unity公式チュートリアルSurvival Shooter応用Chapter.11.5「コンセプトを考える」

11.5.コンセプトを考える

前回の記事を書いた後、大事な手順を忘れていたことに気づいた。
「このゲームをどんなゲームにしたいか」というコンセプトの確認だ。危うく開発が迷走するところであった。
次の実装に入る前に、コンセプトの整理と先に挙げた5つの要素がそれに沿っているか、過不足はないか確認しよう。

このゲームの醍醐味をどこに置くか

このゲームは、何を面白いと感じてもらうものなのか
何をどうしてどうするためのゲームなのか
なぜこのゲームを作りたいと思ったのか、このゲームで何を伝えたいのか

コンセプトはワンピースにおけるログポースだ。桃鉄における目的地だ。母を訪ねて三千里における母だ。
このコンセプトがなければゲーム開発は迷走する。チームでの開発ならいわずもがな、たぶん個人でも規模が大きくなれば何が正解かわからなくなってくるはずだ。その時に立ち返るためのものである。

今回のSurvivalShooterでは、コンセプトを下記の通り定義する。

襲ってくるたくさんのゾンビを、命からがら全滅させるゲーム

なんてことないコンセプトだと思うかもしれない。だが、下記のようなコンセプトを立てた場合と比べてみてほしい。イメージできるゲームの完成図はだいぶ違うのではないだろうか。

  • 武器を持たない一般人がゾンビに見つからないように、朝が来るまで生き残るゲーム
  • 圧倒的な数のゾンビを、圧倒的な火力で蹂躙するゲーム
  • ゾンビがうろつくマップを、限られた資源だけで何日生き残れるか競うゲーム

コンセプトから実装項目を考える

コンセプトによって実装すべき機能、優先度が変わる。
今回のコンセプトでは、どんなゲームデザインをすべきだろうか。

  • 襲ってくるたくさんのゾンビ
    ゾンビは自分に向かって進んでこなければならない。
    ゾンビの同時出現数も多くなるだろう。

  • 命からがら全滅させるゲーム
    ライフは貴重なものになる。
    また、そもそもダメージを食らわないようなプレイングに対してメリットを設けるべきだろう。
    全滅させるための手段を用意する必要がある。
    ゲームクリアの条件になるのはゾンビの全滅だ。

今回順序が逆になってしまったが、前回の記事で挙げた項目とコンセプトとが一致しているかを確認しよう。

  • 11.敵の出現をWaveで管理する
    ゾンビの出現数を管理することは必須である。プレイ開始直後から100体のゾンビに襲われてはかなわない。
    難易度のデザイン、ゲームクリアに欠かせない機能であるため、(Waveという形にするかはさておき)これは最優先で実装すべきだ。

  • 12.射撃にリロードを設ける
    無制限に攻撃できる場合、(敵が一方的に強くならない限り)プレイヤーは命の危機を感じないし、ゲームプレイにも工夫を凝らさない。
    攻撃のあとに必ず「逃げなければいけない」フェーズが訪れることで、プレイヤーに「(生き残るために)今攻撃すべきかどうか」の駆け引きを強いることができる。これも欠かせない機能といえるだろう。

  • 13.敵に射撃がヒットした時、ノックバックする
    敵に攻撃を当てたことへの何よりの報酬は、敵が死ぬことだ。だが、一発で死んでしまっては面白くない。とはいえ、死ぬまで何の報酬がもたらされないのもストレスだ。中間の報酬として「逃げるのが有利になる」ノックバックを与えるのは悪くない。

  • 15.敵の個性を強くする
    たくさんのゾンビを撃ち殺しているうちに、プレイヤーは飽きてくるだろう。彼らに刺激を与えるために「5発撃っても死なないゾンビ」や「遠いところから攻撃してくるゾンビ」を追加しよう。油断していたプレイヤーたちは目を醒まし、再び対策に頭をひねるだろう。

  • 14.武器変更と武器強化アイテムを出現させる
    夢中になって意地悪なゾンビを追加しているうちに、プレイヤーの持つ武器では対処しきれないモンスターを作ってしまうかもしれない。これではプレイヤーはストレスや理不尽を感じてしまうだろう。フェアなゲームとするために、彼らにも新たな武器を与えよう。嬉々としてゾンビ狩りに精を出してくれることだろう。

さあ実装しよう

前回挙げた実装項目の中には、幸いアテを外しているものはなかった。自分の中でコンセプトは割としっかり固まっていたようだ。が、実装を進める中できっと「これも入れたら面白いだろうな」と思う機能が出てくるだろう。すでにいくつか新しいアイデアは生まれている。だがすべての機能を実装することは時間の面でも根気の面でも不可能だ、取捨選択をしなければならない。その時、ここでコンセプトを明文化していたことが役に立つであろう。

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